2002年3月13日水曜日

【裁判例情報】有期労働契約

丸子警報機事件(長野地裁上田支部平成8年3月15日判決)
最も重要な労働内容が同一であること、一定期間以上勤務した臨時社員については年功という要素も正社員と同様に考慮すべきであること、その他本件に現れた一切の事情などから、女性臨時社員の賃金が、同じ勤続年数の女性正社員の8割以下となるときは、その限度において使用者の裁量が公序良俗違反になるとした。

東芝柳町工場事件(最高裁昭和49年7月22日第一小法廷判決)
各労働契約は、期間の終了ごとに当然更新を重ねて実質上期間の定めのない契約と異ならない状態で存在しており、雇止めの意思表示は実質において解雇の意思表示に当たり、その効力の判断に当たっては解雇に関する法理を類推すべきものであるとした。

日立メディコ事件(最高裁昭和61年12月4日第一小法廷判決)
ある程度の継続が期待されている雇用関係においては、労働者を契約期間満了によって雇止めするに当たっては、解雇に関する法理が類推され、解雇であれば解雇権の濫用等に該当して解雇無効とされるような事実関係の下に使用者が新契約を締結しなかったとするならば、期間満了後における使用者と労働者間の法律関係は従前の労働契約が更新された場合と同様となるとした。

平安閣事件(最高裁昭和62年10月16日第二小法廷判決)
有期雇用契約について、期間の定めは一応のものであっていずれかから格別の意思表示がない限り当然更新されるべきものとの前提のもとに、雇用契約が存続・維持されてきたものとして、期間満了によって本件雇用契約を終了させるためには、雇止めの意思表示及び従来の取扱いを変更して雇用契約を終了させてもやむを得ないと認められる特段の事情の存することが必要とした。

近畿システム管理事件(最高裁平成7年11月21日第三小法廷判決)
労働委員会は、労働者個人を救済する観点及び正常な集団的な労使関係を回復・確保する観点から必要・適切な措置を命ずることができることから、地方労働委員会による再雇用命令がその裁量を逸脱・濫用したものと解することはできないとした原審の判断を是認した。

神戸弘陵学園事件(最高裁平成2年6月5日第三小法廷判決)
労働者の新規採用契約においてその適性を評価し、判断するために期間を設けた場合には、右期間の満了により右契約が当然に終了する旨の明確な合意が当事者間に成立しているなどの特段の事情が認められる場合を除き、右期間は契約の存続期間ではなく、試用期間であると解するのが相当であるとされた。

安川電機八幡工場(パート解雇)事件(福岡高裁平成14年9月18日決定)
有期契約労働者の契約期間中の解雇について、事業の縮小その他やむを得ない事由が発生したときは契約期間中といえども解雇する旨定めた就業規則の解釈にあたっては、解雇が雇用期間の中途でなされなければならないほどのやむを得ない事由の発生が必要であるというべきとした。

桜花学園短大非常勤講師雇止め事件(名古屋地裁平成15年2月18日判決)
非常勤講師として委嘱期間を明示した契約をしている原告らの雇止めには解雇権濫用の法理が適用されないとされた。

亜細亜大学非常勤講師雇用期間満了事件(東京地裁昭和63年11月25日判決)
非常勤講師が21年にわたる雇用期間が継続されてきたにもかかわらず、(1)非常勤講師は大学から全面的拘束を受けないことを前提としている、(2)大学との結びつきの程度は選任教員と比べて著しく薄い、(3)非常勤講師の嘱託については大学の裁量によることを予定している、(4)非常勤講師の契約が反復更新されたからといって、期間の定めのない契約に転化したとか、期間の定めのない契約と異ならない状態で存在したことは認められない、として雇止めが有効とされた。

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